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マーケティングソリューションの動向 – Adobe、IBM、Salesforce、そしてOracle

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エンタープライズソフトウェア企業のマーケティングソリューションへの進出

ビッグデータというバズワードが出てきて数年経ちますが、昨今そのビッグデータを活用するマーケティングソリューションの市場が熱くなってきています。大手ITベンダーが特徴ある技術を持つベンチャーを次々と買収し、ソリューションパッケージとして大手企業向けに提供を始めているためです。CRMに近接するアドテク業界では各技術分野でプレイヤーが乱立し、カオスと言われてきましたが、大手ITベンダーが買収を加速させ整理をしようとしているかに見えます。
今回は、その大手ITベンダーの動向を通じて、マーケティングソリューションの動向を見ていきたいと思います。


ざっくり分けると2つのパターン

これは、crmreviewsで独自に分類した、大手ITベンダーの進出パターンです。

1.CRMベンダー:Salesforce.com、Oracleなど
CRM+マーケティングオートメーション+ソーシャルリスニング
当然かもしれませんが、B2Bでの活用が想定されており、SFAの延長線上でリードジェネレーションの効率化を図るソリューションが多いです。CookieデータとソーシャルデータをCRMに取り込めるようにしたことで、ウェブサイトとソーシャルメディアの顧客の行動履歴のトラッキングができるようになっています。

2.分析ベンダー:Adobe、IBMなど
分析ツール+DMP+DSP連携
ウェブアクセス解析ツールが取得するCookieデータから始まり、DSPなどのウェブ広告と連携して、広告接触からコンバージョンまでをトラッキングできるようにしたソリューションセットが多いです。Data-Driven Marketingなどと銘打って、ビッグデータを活用するための様々な機能が提供されています。

以降、主要ベンダーの動きを見てみましょう。


Salesforce.com

買収した企業:Radian6(ソーシャルリスニング)、Buddy Media(ソーシャルキャンペーン管理)、ExactTarget(マーケティングオートメーション) オフラインのCRMの顧客データベースに、オンライン上のソーシャルメディアのデータと、自社ウェブサイトでのCookieデータが、買収した各サービスによりとの連携できるようになっています。さらに、今年2013年のDreamforceで発表されたSalesforce1では、モバイルとの統合が発表され、顧客データベースを軸にクロスデバイスの顧客管理が実現できる基盤になりました。ただし、まだまだアドテク分野との連携は進んでおらず、Eメールと自社サイトのLPOがメインのB2B分野が中心の展開となりそうです。販売先がこれまでのメインターゲットとは異なってくると思いますので、新しい部署で対応するのでしょうか。


Oracle

買収した企業:Eloqua(マーケティングオートメーション)、Vitrue(ソーシャルマーケティング管理)、BigMachines(セールスオートメーション)、Compendium(コンテンツ管理) かなり多くの企業を買収してきているのですが、それぞれ別々の製品として販売されている感があります。個々に強い機能や特徴を持っているので、狭い領域ではかなり刺さると思われますが、幅広い業種のマーケティング担当者全般には売りにくいのではと感じます。プロダクトマーケティングの人は大変そうです。ちなみに、日本では先日やっとEloquaの販売体制が整ったようです。


Adobe

買収した企業:Omniture(ウェブ解析)、Day Software(コンテンツ管理)、Demdex(DMP)、Efficient Frontier(ウェブ広告配信・最適化) 主に広告を中心としたマーケティング分析・管理ができるソリューションです。Forresterの評価でもトップランクに位置するなど、特にDMPは評価が高く、ウェブ広告がマーケティングの主体であれば、最適なソリューションセットではないかと思います。ただ、高度なだけに、端から見ると製品の内容が分かりにくく、難しそうに見えてしまいます。営業の人は大変そうです。


IBM

買収した企業:Unica(マーケティングオートメーション)、Coremetrics(ウェブ解析)、DemandTec(小売販売データ分析)、Tealeaf Technology(顧客体験分析) UnicaとCoremetricsを組み合わせてエンタープライズ・マーケティング・マネジメントとして提供し、さらに特徴的な分析ツールを組み合わせてソリューションが構成されています。ただし、コアとなるCRMデータベースもしくはDMPが無いようです。こちらは、サービスをデリバリするコンサルタントの力量次第でしょうか。


これから

以前のコラムでもご紹介しましたが、CRMとアドテク領域はかなり近づいており、今回紹介したソリューション群もそれを表しています。カオスと言われるこの分野をどの企業がどう制していくかは、まだまだ先が見えないところです。これからも一層、目が離せませんね。


著者: crmreviews

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投稿日:2013年12月9日 カテゴリ:CRM マーケット トップニュース