crmreviews

ニュース&レビュー

Zoho CRM の大企業向け機能アップデート

Pocket

前段

これまでZoho CRMは中小規模(主に小規模)事業者へ向けたCRMソフトウェアを提供してきました。しかし、今回の機能アップデートでは大企業向けの機能を拡充し、より複雑な組織、業務に対応できることとなりました。
今回はZoho CRMの公式ブログAnnouncing Big Features for Bigger Businesses in Zoho CRM and Zoho Supportからそのアップデートされた機能について見ていきたいと思います。

Zoho CRM の大企業向け機能アップデート

ZohoはそのCRMスイートとしての機能を深堀し、ハイエンドかつハイキャパシティが要求される大企業向け機能拡充を行いました。この動きは彼らがより大規模な顧客ベースを獲得していくためサービス展開へ移行する取り組みの一部と考えられます。
今回のアップデートによる主な提供機能は、テリトリ管理、カスタムモジュール、ソーシャル連携、カスタム関数、Zoho キャンペーン、Zoho サポートなどです。
この中のいくつかを順を追って紹介していきたいと思います。


テリトリ管理

テリトリ管理機能では、大企業特有の複雑な組織ニーズに対応することできます。例えば地域ごとにテリトリを分けたいケース、製品ライン毎に分けたいケース、顧客の業種によって分けたいケースなどあらゆるケースに対応してテリトリの管理を行うことができます。

Territories is a term we use loosely – while it is typically used in a geographical sense, you can configure territories in Zoho CRM to map to any particular segmentation your sales team might be based on, like Commercial vs Federal Government vs Local Government; Military vs Education; Named Accounts vs Mid Market vs SMB. 

また、テリトリはそのままデータ参照権限とひもづけられており、ユーザが所属しているテリトリごとに参照可能なデータの範囲が規定されます。

The sales team for the Northeastern region can see all deals happening in their territory, regardless of product, but they can’t see what’s going on in the Central region. Likewise, the General Manager for the Widgets division can set sales targets and see deals for her products across all geographical territories, but she can’t see what’s going on with the Gadgets product line. Of course, the VP Sales and CEO can monitor the sales forecasts for both products and for all regions with just a few clicks.


カスタムモジュール

こちらの機能は、新しい画面を開発できるという機能です。これまで企業の個別要件として扱われていた業務上必要だが一般的なCRM関連データではないようなものを取り扱うことができるようになります。ブログの中では出張履歴を管理するカスタムモジュールが紹介されています。しかし、このカスタムモジュールが機能として投入された本質は個別のアドオン開発が楽になるということだけではなく、Zoho CRMそのものを開発プラットフォームとして利用することが可能となることです。ちょうどSaasとPaasの中間の位置づけですね。


ソーシャル連携

ついにZoho CRMでも、ソーシャル連携が行われました。内容は担当者毎にそのFacebookアカウントTwitterアカウントを連携させ、フィードを表示させることができるようです。機能としては普通ですし、こういった機能はどのCRMベンダーも導入している機能なので驚きません。しかしながら、個人と個人の関係がこういった形で管理されているように見えるのは少々気持ち悪さを感じますね。UIの問題でしょうか?CRMという言葉が持つ業務アプリケーションとしての匂いのせいでしょうか?


カスタム関数

カスタム関数はスクリプトで定義された関数で外部連携を行うことができるようです。既に基幹系システムが存在しており、受注/請求/入金データなどをシステム間でやり取りすることを想定されているそうです。


Zoho サポート

サポートに関しては2点あります。

1.IVRサポート
TwilioとのパートナーシップによってIVR連携が可能となったようです。これにより電話をかけてきた顧客により適切な対応を行うことができ、また履歴という点においても簡単にインバウンド、アウトバウンド両方の記録を残すことができるようになったとのことです。


2.スマートフォン対応
iOS、Android両方のデバイス向けにZoho サポート対応アプリがリリースされました。これにより、顧客から優先度の高いサポートリクエストが発行されたり、サポートチケットが消費された場合などにサポートエージェントがスマートフォン上で通知を受け取ることができますようなりました。サポートエージェントの人にとっては悲報かもしれませんが。


エディションの違い

テリトリー管理、カスタム モジュールやカスタム機能は、エンタープライズプランに含まれています。ソーシャル連携はエンタープライズプランで利用可能となっているようです。またすぐにプロフェッショナルプランでも利用可能となるとのことです。(今回紹介していませんが)Zoho キャンペーンは有償版ならどれでも利用可能であるとのことです。

Territory Management, Custom Modules and Custom Functions are included in our Enterprise plan. The enhanced social functionality is available now for the Enterprise plans and will be available shortly for our Professional subscribers as well. The Zoho Campaigns two-way synchronization functionality is available in all of our paid editions.

IVR連携を含む電話機能の拡張はエンタープライズプラン、プロフェッショナルプランの両方で利用可能となります。しかし、プロフェッショナルプランでサポートされる電話番号は1つまでとのことです。エンタープライズプランは複数番号への対応が可能とのこと。

Our enhanced phone integration is available on both Professional and Enterprise editions. However, while the Professional edition supports only one phone number mapped to one department, the Enterprise edition can support multiple numbers each associated with a different department.


これまで3ユーザまでは無償で利用することができるというウリから、小規模/零細事業者向けCRMと考えられてきたZoho CRMですが、今回の機能アップデートにより大企業もその射程に入ってきそうですね。
しかしながら、だからといって、中小から大企業まで顧客ベースを既に獲得しているSalesforceになることを目指すのではなく、Zoho独自の路線でのCRMを展開していかれることを期待ですね。

Pocket


投稿日:2013年12月6日 カテゴリ:トップニュース レビュー