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Microsoft Dynamics CRM 2013 レビュー その2

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前段

前回と今回はDynamics CRM 2013最速レビューをお届けします。前回の内容が大きく進化した点であったのに対し、今回は課題として残っているポイントについての内容です。一口にCRMソフトウェアと言っても求められる機能は常に変化していく宿命にありそうです。

Dynamics CRM 2013に欠けているもの

一言で言えば、「ソーシャル対応」が欠けています。MicrosoftはまだソーシャルCRMやソーシャルを生かした戦略の重要性やそのメカニズムを理解していません。Yammerの買収により彼らは名実ともにエンタープライズソフトウェア業界で最大のエンタープライズ・ソーシャル(企業内ソーシャルネットワーク)企業となりました。そして、それらとDynamics CRMのを統合するという良い仕事もしました。 しかしながら、企業の外部にいる潜在顧客(その潜在顧客自身や彼らが属するコミュニティ)とエンゲージするためのツールであったり、ソーシャルをベースとした販売、マーケティング、サービスあるいは戦略全体を支援するためのソーシャルツールを探している企業に対して、Microsoftは戦略もなければ手段もないように見えます。

NetBreezeの買収により、最終的にはCRMとERPの両方を統合することでソーシャル機能をもたらすことになるかもしれません。しかし、2013年3月買収以降、その製品についての情報はほとんどありません。さらに言うと、エンゲージメントに対してある程度の自動化処理を実現できないようなソーシャルリスニングルーツは外部にあるパブのようなものです。話を聞くことはできても参加することはできないのです。

マイクロソフトの最も直接的なCRMのライバル、Salesforce.comは、ソーシャルの専門家であり、この強みをCRMソフトウェアの販売に生かしています。実際に、この分野において業界No1であるという販売メッセージは顧客に極めて好意的に受け止められています。私はMicrosoftが制限されたポイントソリューションとしてではなく、顧客のエンゲージメント戦略全体に真剣に取り組むようなソーシャルの戦略とCRMとしての機能を考え始めることを期待しています。彼らがソーシャル戦略を認識し、顧客の経営会議にて検討されるようなツールを提供し、よりポテンシャルを持ったオファーを提供していくことを私は期待しています。

マーケティングオートメーションというミッシングピース

2012年10月MarketingPilot Microsoftの買収は、いくつかの理由のために興味深いものです。プラス側では、それは間違いなく、企業のお客様にそのバリューを追加する強力なクロスチャネルマーケティング·リソース管理(MRM)システムを提供することです。
しかしながら、大規模かつ頻繁に権限移譲した形でのマーケティング事業を展開している企業以外は一般的にMRMへは投資を行いません。MarketingPilotはマーケティング担当者が15名以下のマーケティング部門には採用されにくいでしょう。

その一方で、Dynamics CRMと(コネクタを使用)MarketingPilot現時点での連携は極めて限られており、CMOが最も要求する全ての機能に対応できているわけではありません。つまり、引合の追跡と取得、スコア化、そして促進と営業引合としての引き渡しなどへの対応です。ガートナーの予測によると、CMOは2017年までにCIOよりも多くの技術投資を行うとのことですが、彼らが何を買おうとしているかまでは分かっていません。

Micorosoftは時間をかけてマーケティング・オートメーション製品を開発することになるでしょう。これは明らかな戦略です。しかしながら、時期的には2016年頃になると思われるので、今から期待を大きく持ちすぎないようにしましょう。それまでは、Dynamics CRMと連携可能なISVのマーケティングソリューションと連携してくことをお勧めします。

旅は続く

Dynamics CRM 2013 のオンプレミス版も今月(2013年10月)末にリリースが予定されています。しかしながら、モバイル対応(Android版のサポート含む)などもそろそろ目新しさのあるものではなくなってきました。しかし、Microsoftはこれからも改良版を四半期頃に投入していく予定です。MarketingPilotとの連携を含むマーケティングソリューション機能を含んだ版(開発コード:Mira)を2014年の第1四半期に、顧客サポート機能の改良版(開発コード:Leo)を2014年の第2四半期に、モバイルのオフライン対応版(開発コード:Vega)を2014年の第3四半期に投入予定となっています。この連続的な新機能版の投入はとても意欲的であり、市場の要求に対応していくということをコミットしているとみることができます。

Microsoftは、これまでビジネスソフトウェア市場のいのイノベーターはありませんでした。しかしながら、今のところ同社は上手にかつ迅速にフォロワー戦略を実行しています。この最新のDynamics CRM 2013のリリースは顧客に間違いなく最高のCRMソリューションを提供し、ユーザーエクスペリエンス(UX)、モバイル、企業内ソーシャルコラボレーションなどの機能により顧客内にて実行されている彼らのCRM戦略を大きく前進させることになるでしょう。


新しいDynamics CRM 2013はとても期待できそうですが、上記のような課題があるようですね。課題という点ではIEでしか動作しないのが一番の課題だと思うんですが。。それは、おいておいても、今やソーシャル対応は企業にとって必須ですし、マーケティング業務のシステム化とデジタルマーケティング対応はここ最近で非常に盛り上がっているエリアでもあります。 あれもこれもと言えばきりがないですが、今後に期待しつつ、早く新しいバージョンを触ってみたいところではありますね。


この記事は、CRMsearch.comに掲載された「Microsoft Dynamics CRM 2013 — Hits and Misses of the New Release By Chuck Schaeffer」を翻訳した内容です。CRMsearch.comは様々なCRMアプリケーションやCRMに関する有益な記事を紹介しているサイトであり、本サイトとはパートナー関係にあります。

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投稿日:2013年10月21日 カテゴリ:トップニュース レビュー