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顧客体験マネジメントが現在のビジネスで必須になっている理由 その2

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前段

前回の記事( 顧客体験がビジネスに与える強い影響)では、顧客体験(Customer Experience)という事柄を取り巻く状況についての話でした。今回は、競争優位性という事柄が置かれている状況についてのお話です。これまで優位性を築くために構築してきた様々なものが今や一瞬にしてその価値がなくなってしまう可能性があります。何が優位性を浸食してきているのか。
第2回目は競合優位性を構成する要素の変化がテーマです。

第2回:競合優位性が優位でなくなってきている状況

競合優位性というと何を思い浮かべますか?ビジネスの各プロセスを競合と比較し、よりよい商品やサービスの提供、よりよい業務オペレーションの確立、そして競合より優れた点を顧客に対して訴求できること。または、顧客を囲い込んだり、資本を蓄積することで参入障壁を高めて自社の優位性を築き上げること。しかし、このような伝統的な競合優位性や参入障壁は、どんどんと浸食されてきています。

  • 商品開発におけるイノベーション:競合が商品をコピーするまでの時間はどんどん短くなってきています。たとえどんなにすべらしいイノベーションによって得られた商品の強みであってもあっという間にその価値は下がり始めます。

  • リーン・マニュファクチュアリング(生産):これは効率的に製造することで財務的なベネフィットを期待できる方法ですが、アウトソーシングはグローバルに広がり、労働コストをさやぬきして、自社の利益にすることは年々難しくなってきています。

  • スマートなサプライチェーン:以前は自社でグローバルにまたがる精緻なサプライチェーンを構築してきたかもしれません。しかし現在では、オンラインで最も効率的なサプライヤーを見つけて直接配送してもらうことができようになっています。

  • ブランド価値:ブランド構築のために多大な投資をしたとしても、オンラインの顧客のコメント・意見によって簡単に意味を失ってしまうことがあります。企業は自分たちがどれぐらい顧客中心主義者かなんて考えても意味がなくなってきています。なぜなら顧客中心かどうかは、顧客が決め、ソーシャルメディアに広がり、最終的には収益に反映されるから。

  • 商品在庫:ECでは在庫はバーチャルなものになっており、そのために物理的な在庫をより高価に、逆に価値は少なくしてしまっている。代替品は常に全世界からクリックだけで調達できる。

商品、製造、流通、ブランド、ITから得られる競合優位性は、現代では環境が素早く変わってしまうためにとても流動的なものとなっており、仮に頑張った構築したとしても少しの差別化要素しか得られず、わずかな価値しか生み出せなくなっています。

こうなってくると、持続可能な競合優位性とは、自らの顧客を競合よりもより深く理解していることだけだと言えます。深く理解して得られた知識を、一貫した顧客体験につながるよう利用し、改善につなげていくことで生まれる競合優位性だけが持続可能なものとなります。

また、優れた顧客体験は技術によって実現されますが、技術が突如なくなってしまったとしても、それが途切れることはありません。なぜなら、顧客を理解し、エンゲージし、喜ばせることは、新しい技術が出てきたからといって簡単に入れ替わったり、突如なくなってしまったりすることはないのです。相互価値をもつ顧客との強固な関係性は、技術に頼らなくとも、他の競合優位性がなくなったとしても、競合に対峙する上で最後まで残るものなのです。


この記事は、CRMsearch.comに掲載された「The Business Mandate For Customer Experience (CX) Management By Chuck Schaeffer」を翻訳した内容です。CRMsearch.comは様々なCRMアプリケーションやCRMに関する有益な記事を紹介しているサイトであり、本サイトとはパートナー関係にあります。

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投稿日:2013年10月7日 カテゴリ:トップニュース ホワイトペーパー